兵庫県朝来市山東町のクリニック。在宅療養支援診療所 そよかぜ診療所です。

電話でのご予約・お問い合わせはTEL.079-676-3153

〒669-5103
兵庫県朝来市山東町矢名瀬847








2020年 地域研修体験記

                                 研修医2年 中村 謙

今回は大学の地域医療実習の一環として、そよかぜ診療所で研修をさせていただきました。診療所のある朝来市は兵庫県の北部に位置しており、豊かな自然と数多くの遺産があることが特徴です。僕が訪れた時期は冬ということもあり、普段見慣れない雪景色が目の前に広がっておりとても印象的でした。

研修の内容ですが午前中は診療所での検査のお手伝い・外来の見学、午後は実際に訪問診療に同行させて頂きました。診療所での検査はエコー検査をさせて頂く機会が多々あり、丁寧なご指導のおかげで積極的に学ぶ事が出来ました。午後の訪問診療では実際に患者さんの家や施設に出向き診察をさせて頂きました。その中で学べたことはただ患者さんの訴えを聞きその医療を提供するだけでなく、患者さんの生活環境、家族の思いそして本人の意思を考えた上での医療の提供する事が地域医療ではとても重要であるという事です。患者さんとの普段の何気ない会話にもそのヒントが隠されているのかもしれません。僕自信も最初は、同行する医師の一人でありどこか他人のような意識があったと思います。しかし訪問を重ね、一人で診療を行うようになり患者さんとお話しする機会がより一層増えました。そういった経験を通して一人の医師としてはもちろんですが、実際に朝来市に住む住人の一人として患者さんの気持ちに寄り添えるようになれたと思います。

 
 僕は4月から大学病院でリハビリテーション科医として学ぶ予定です。リハビリテーション科医は原疾患の具合や合併症の状態、障害と生活について客観的に評価を周りのスタッフと共有する事が大切です。この点は地域医療においても同じ事が言えます。実際にそよかぜ診療所でも木曜日の午後に、患者さんについてスタッフの方々が熱心に話し合いをされており、この地域に住む患者さんはきっと満足のいく医療を受けられていると感じました。まだまだ未熟ではありますが、この1ヶ月で学べた事を活かし日々の診療に携われたらなと思います。

 見ず知らずの僕に対してどの患者さん、ご家族も診療の最後に感謝の言葉をかけてくださいました。きっとそよかぜ診療所が築いてきた患者さんとの信頼関係があっての事だと思います。このような素敵な場所で地域実習を行えた経験は僕の中で一生の財産になると思います。1ヶ月という短い期間ではありましたが、ご指導いただいた岡本秀樹先生、静子先生、はるかぜ診療所の黒瀬先生、そして診療所に携わるスタッフの方々に心から感謝をお伝えします。

お互いに良い未来で会いましょう。本当にお世話になりました。





<戻る