神戸大学病院研修医の鉃本遼です。この1ヶ月間、地域医療を学ぶためにそよかぜ診療所で研修させて頂きました。診療所は神戸から100kmほど離れた朝来市内、日本のマチュピチュとして有名な竹田城の近くにあります。私は過ごしやすい秋の季節にこちらの地域で生活を送りました。
朝来市は自然豊かな土地で、植物や動物に溢れていました。川辺には彼岸花が多く咲いており、緑豊かな風景に赤が映えています。畑には里芋や葱、黒豆など色々な野菜が育っており見ていて飽きません。鹿や熊などに遭遇することも多いそうで、ラッキーな事に僕はコウノトリに出会えました。
研修内容は、外来見学/予診/採血/エコー検査/X線撮影/CVポート/訪問診療/往診/訪問看護/訪問リハビリテーションで、訪れた先ではバイタル測定/耳かき/爪切り/スキンケア/褥瘡ケア/膀胱洗浄/カテーテル交換などを行いました。大学や市中病院では経験したことのない内容も多く、考えの幅が広がる大変貴重な研修となりました。
患者さんに提供される医療は施設毎に異なり、それぞれの病院がそれぞれの使命を全うしています。そして地域医療は最前線で、一番患者さんに寄り添った医療を実践していることを知りました。患者さんのありのままの生活・人生を見て、医療をどう落とし込んでいくかを考える難しさを学びました。
私は来年から眼科医として働き出します。眼に特化した分野ではありますが、診る部位は違えど、今回の研修で得た経験は将来に活かせると思っています。患者さん本人が何を望んでいるか。そしてその方を大切に思う人々が何を望んでいるのか。諦めずに考え続ける医師になりたいと思います。
岡本秀樹先生・静子先生・黒瀬先生をはじめ、診療所に携わる全てのスタッフの皆様、改めて1ヶ月間ありがとうございました。また機会がありましたら、よろしくお願いします。朝来市の方々の温かさは何よりの思い出です。
皆さまお元気で。
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